【登山口と周辺地図】

【山記録】
日時・天候 2018年07月13日(金)・晴
コースタイム 下村林道終点(08:30)〜谷(観音道)〜鷲嶺〜観音地蔵探索(50分)〜宮川パーク第三展望台〜鷲嶺〜展望岩〜鷲嶺水穴〜下村登山口(14:35)
総タイム6時間05分(探索タイム60分+休憩40分=100分程度含む)
距離/累積高度差 沿面距離6.4.3km 累積高度(+609m −613m)
参加人数 単独

【足跡】 
<鷲嶺概要>
 鷲嶺(しゅうれい)、何と響きの良い勇ましい山名だ。
 下一郷橋付近から見た鷲嶺は、鷲が羽を広げたように見える。(トップの画像))
 南斜面は、険しく断崖絶壁を形成している。
 標高548メートルと低山ながら岩がゴツゴツとした威厳のある山容である。
 宮本武蔵(吉川英治作)が、この絶壁で修行したとある。
 「猿か天狗かのほかには行けそうもない断壁だった。…武蔵は、断壁の藤ツルへ取っついた一尺一尺と宙へよじ登っていくのである。百尺、二百尺武蔵の影はだんだん空へ小さくなっていく。鷲嶺は、巨人のように彼のすることを冷然と見ていた。
 誇り高き山なのだが残念ながらこの山を知る人は少ない。

 昭和時代、この郷は山深く交通の便も悪いので伊勢のチベツトと呼ばれていた。
 山全体が、樹林に覆われ暗いので迷い山魔の山として恐れられ人を寄せ付けなかった。
 近年、開発が進み鷲嶺の山頂近くまで別荘地ができ山のイメージも一変した。
 また、「菖蒲〜竜ケ峠〜仙人下橋」の歴史道も整備された。
 これに伴い竜ケ峠に立派な東屋も建ちこの鷲嶺山へ登る人も多くなった。
 ここは、天照大御神が住まわれる天空界道の中心地でもある。
 下村には、天然記念物の神秘的な鷲嶺水穴がある。
 下村登山口から「谷道〜鷲嶺〜鷲嶺水穴」と変化に富んだ周回コースがとれるが初心者向きではない。

<目的は、鷲嶺観音を探す>
 30年前、元教員である地元出身のFさんの案内で鷲嶺に登り立派な観音さんを見た記憶がある。
 だが、そのルートとなると全く記憶がない。
 鷲嶺観音は、何処だ。今回は、観音さんを探す登山である。
 下一郷橋から右折れ5分ほどで鷲嶺登山口に来る。5台ほど駐車可能。
 鷲嶺観音と書かれた古いテープや標識のたる谷間の道を登っていく。
 自然林に覆われた暗い谷間に残された踏み跡は薄く今や廃道同然であった。
 標高500m辺りに来ると、武蔵が修業した大きな岩が幾つも連なる岩盤地帯に来る。
 踏み跡が分かれている。周辺の踏み跡を辿り探して歩いたが行き止まりである。 
 30年前に見た観音さんは、岩場の厳しいところにあったことから崖周辺の何処かに道があるものと考え30分ほど探したが古道を見つけることができなかった。
 一旦ここは撤退し、鷲嶺までバックし頭を冷やすことにした。
 検討した結果、鷲嶺西尾根に乗り上から探すことにした。
 展望可能なところから覗きこむが、前は見えても崖下は見えない。
 下っていくと、宮川パークの別荘地帯へと降りていく。
 宮川パーク第三展望台に来ると、剥げ落ちた旭鷲山の人物像の看板が今もある。
 観音さんを探すのをあきらめめ引き返すことにした。
 宮川バーク入口(鳥獣捕獲禁止・三重県神宮司庁の看板が建つ)に来ると、往には気がつかなった「右、鷲嶺観音」の石碑を発見した。
 入口は、崖淵で厳しい。石碑がなければ奥へ突っ込むことはしないだろう。
 10分ほど行くと大岩の中に大きな観音さんが祀られていた。
 観音さんの前には、線香や花が飾られ地元の人が信仰に来られているものと思われる。
 車で来ると宮川パーク経由で観音さん入口まで容易に来られることが分かった。
 奥にあったと思われる古道は、木が積まれてて通せんぼしてあった。
 数回、この道を歩いているのだが気が付かなかった。案内板の石碑は、近年建てられたような気がもするが?

<鷲嶺周回コース>
 太陽がカンカン照りの暑い1日だった。全コース樹林帯の下を歩くので、(青空をみることはない)帽子もサングラスもいらない。(太陽がないと暗い山なので注意)
 尾根筋に出ると風もあり涼しい。こんな涼しい山、何処を探しても見当たらない。
 蛭は、一匹見つけた。三重県南部は、蛭やツツガムシは多いので対策は講じたほうが良い。
 鷲嶺に来ると、平たい大地にケルンが積まれている。
 ここは、樹林に覆われ涼しい風が通りぬける。
 温度計を見ると27℃と下界より8℃ほど低い。避暑地として合格、ここで昼食をとる。
 昔は、魔の山といわれるだけあって地形が複雑で迷いやすい。
 今は、ルート変更され踏み跡もしっかりある。
 侵入禁止の黄色いテーブが巻かれているので分かりやすくなった。だが、地図とコンパスは必携である。
 鷲嶺のテッペンに「展望岩へ3分」との表示あり。テープはないが、真っ直ぐ南に降りると岩が見える。
 三重県指定天然記念物の鷲嶺水穴は、魅力的である。
 水穴へ入ると気温は20℃以下で寒い。夏場こんな涼しいところ近場では見当たらない。
 水穴手前の急斜面をトラバースするが、足場が悪いので注意あせらずゆっくり行こう。
 迷いやすいところなのでテープはうんざりするほどある。
 周回コースの難度は、中級(地図読みが必要)程度。

<小説は事実より奇なり>
 吉川英冶の小説によると「武蔵は、鷲嶺九合目の岩にしがみついていた。神路山(405m)、朝熊山(555m)、前山(528.3m)、諸峰は自分のしたにあった」と書かれています。鷲嶺は、548mなので鷲嶺より高い山もあり九号目から下に見えることはありえない。小説は事実より奇なりということになります。

【鷲嶺観音は、ここにあった】

【下一郷橋から登山口へ】
上左、
矢持町下村に架かる下一郷橋。ここを左に曲がり林道を1キロほど走る

上右、
下一郷橋袂にある鷲嶽観音標識。

左、
林道終点。
ここが、「鷲峯観音」登山口。

下、
暫く行くと鷲嶽観音の古い標識あり。

【標高330m付近で右岸側へ渡る】

左、右岸側へ渡る。
右、古いピンクテープが時折でてくる。

【標高510m地点に来てルート分からず】
左、
標高510m地点。大岩の多い岩盤地形。
ここに来て踏み跡が幾つもある。


【鷲嶺に来て思案する】
30分ほど岩場の道を探したが、古道を見つけられず。
 ここは、一旦撤退し鷲嶺へと向かい作戦を練る。

【西尾根から探すことに】
尾根上の切れ間から大岩を覗きこむが下は見えず。

【宮川パーク第三展望台】
上、
何故か、かわら投げ旭鷲山の写真があるが傷んでいた。
旭鷲山のシコナが、鷲ということから御縁があるのだろうか。

左、
展望台からの景観。

【復路で案内標識発見】
上、
宮川パーク道から山道に入るところにある標識。
「鳥獣捕獲禁止」三重県・神宮司庁の注意看板のあるところに
右、鷲嶺観音
の石碑あり。

左、
右鷲嶺観音
の石碑。
右側の崖淵を行く。

【鷲嶺観音】

上、
鷲嶺観音。
猿か天狗のほかに行けそうもない断崖絶壁にいらました。

左、
観音菩薩前の展望。

【鷲嶺に再び戻り昼食をとる】
 鷲嶺は、ケルンがシンボル。気温27℃と涼しい。

 樹林が鬱蒼し太陽を見ることはない。
 昔は、迷い山魔の山が代名詞だった。

【展望岩】
山頂、直下にある展望岩からの眺め

【平石】
平石で尾根乗換る。

東、竜ケ峠
南、鷲嶺水穴

テープは、竜ケ峠方面についているので注意。

【展望地】

樹林の中をひたすら下る。展望地は、ここのみ。

【分岐】

ここから急斜面を下る。100mほど先で、トラバースしながら水穴へと向かう。足元は、軟弱で滑りやすい。

【鷲嶺水穴】
鷲嶺水穴。
三重県天然記念物指定。
かなり奥まで入って実態調査をしたがまだ不明な点が多いと聞く。

市内の高校生が出られなくなって大騒ぎしたこともある。

【鷲嶺水穴】
中に入ると寒い。気温、体感20℃以下、